
カラダ作りをおこなう上で欠かせないのが背中の筋肉。
鍛えることで上半身の厚みが増し、逆三角のアウトラインを強調してくれます。
そんな背中の筋肉、しっかり鍛えておきたいところですが、自分では見えないからついつい手薄になる・・・なんてことはありませんか?
実際のところ背中にはいくつもの筋肉が様々な方向についているため、鍛えるのが難しいところでもあります。
とくに初心者の方には苦手意識を持っている人も多いはず。
そこで今回は背中トレーニングで押さえておきたいポイントやトレーニングの方法について詳しく紹介していきたいと思います。
ぜひ参考にして魅力的な背中を手に入れましょう!
背中の筋肉を知っておこう
背中の筋肉はまとめて「背筋」なんて言われたりもしますが、実際はいくつもの筋肉が様々な方向についていてとても複雑。
それでいて自分の目では確認しずらいのでトレーニングも難しく感じてしまうのです。
そこでまずは背中の筋肉を鍛えるうえでは外せない3つの筋肉を紹介しておきます。
僧帽筋
首から肩、背中の中心にわたってひし形についている筋肉。
肩のコンディションが良くない部分はこの僧帽筋の上部にあたり、細かく分けると上部・中部・下部と別れています。
広背筋
背中の下部から脇の下に向けて広がる大きな筋肉。
いわゆる逆三角形ボディを作ることができる筋肉ですが、ウエスト周りをスッキリ見せてくれるので女性ももれなく鍛えておきたいところ。
脊柱起立筋
背骨に沿って左右縦に走る筋群で、背中を反らしたり体幹を支える重要な筋肉。
しっかり鍛えておくことで姿勢がきれいになるだけでなく、スポーツパフォーマンスや日常動作を高めてくれます。
いろんな角度から鍛えてあげよう
背中にはこれら以外にも多くの筋肉がいろんな角度に走っています。
そのため単一のトレーニングだけではなく、複数の種目を取り入れていろんな角度から負荷をかけてあげることが重要。
1度のトレーニングではバーベルやダンベル、マシンなど駆使してバリエーションを持たせてあげることでバランスよく発達させていくことが可能となります。
基本の動作を覚えておこう
背中のトレーニングは主に「引く動作」が中心となりますが、ただ単に引くというイメージだと腕や他の部位に負荷が逃げやすくなります。
そこでまずは背中を鍛えるときの基本動作を知っておくと、トレーニングの質をグンと上げることができます。
基本としては
-
< ポイント >
- ①肩甲骨をぎゅっと寄せる
- ②寄せた状態でしっかりと落とす(下制する)
- ③落とした状態で肩甲骨を開いていく
背中を鍛えるときにはまずこの姿勢をカラダに覚えさせることから始めると、うまく背中に効かすことができるようになります。
それでは早速トレーニングを見ていきましょう!
背中のオススメトレーニング
まずはバーベルやダンベル、マシンを使った基本トレーニングを紹介します。
背中を鍛えるうえではどれも外せない種目なのでぜひ参考にしてみてください。
トップサイドデッドリフト
デッドリフトのトップ部分だけをおこなう種目です。高重量を扱えて背中全体のボリュームアップに効果的です。
< ダンベルフライ >
- < ターゲット >
- 広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋
- < 設定回数 >
- 6~8回 × 3セット
- < ポイント >
- バーを膝上ぐらいにセット
- 肩幅に足を開き、手は足の外側の位置でバーを握る
- お尻を後ろに突き出し腹圧を高め、上体を固めたらスタート
- トップポジションではぎゅっと肩甲骨を寄せる
バーは地面と常に垂直の軌道を通るようなフォームで行いましょう。
肩はすくまないように、常に落とした状態で動作をおこなうとうまく広背筋に効かすことができます。
初心者の場合は無理に重量は追わずに、まずはバーだけでフォームを固めるところからはじめましょう。
ベントオーバーロウ
背中では定番の種目で、こちらも広背筋をメインに背中の広範囲を刺激できるトレーニングです。
- < ターゲット >
- 広背筋、僧帽筋(中部・下部)、脊柱起立筋
- < 設定回数 >
- 6~8回 × 3セット
- < ポイント >
- 肩幅より少し狭めに立ち、重心はややカカト側に
- 手は足幅よりも少し広めの位置で、小指側で強く握る
- お尻を突き出し45度前後に前傾したらスタート
- ヒジを持ち上げるイメージで足の付け根にバーを引く
上体の角度は人によって前後しますが、あまり起きすぎると違う部位に効いてしまうので注意が必要です。
こちらも初心者の場合は無理に重量は追わずに、まずはバーだけでフォームを固めるところからはじめましょう。
チンニング(懸垂)
自重を使った定番のトレーニングで、広背筋を鍛えるうえではひじょうに優秀な種目。
フォームをしっかりと覚えて取り入れていきましょう。
- < ターゲット >
- 広背筋、僧帽筋(下部)
- < 設定回数 >
- 8~10回 × 3セット
- < ポイント >
- 肩幅よりこぶし一つ分外側を握る
- 小指側を強く握り、肘を内側にいれる
- 肘を腰に近づけるように持ち上げる
- 胸を張った状態で上げ下げする
反動を使わず丁寧なフォームでおこなうことが重要です。
強度が高いので最初はできる範囲の回数から始め、徐々に+1回、2回と目標設定を伸ばしていきましょう。
ラットプルダウン
広背筋のトレーニングでは人気の定番種目です。
懸垂よりも負荷が調整できるので広背筋を意識しやすく、初心者にもオススメです。
- < ターゲット >
- 広背筋、僧帽筋
- < 設定回数 >
- 10~12回 × 3セット
- < ポイント >
- 肩幅より少し広めにバーを握る(サムレスグリップがオススメ)
- 小指側を強く握り、肩関節を内側に絞って胸をはる
- ヒジを腰に近づけるように引く
- バーをおろす位置は鎖骨とみぞおちの間
ワンハンドダンベルロウ
ダンベルは可動域をしっかり使うことができるのでより集中的に広背筋を鍛えることができます。またダンベルさえあれば自宅でもできる便利なトレーニングです。
- < ターゲット >
- 広背筋、僧帽筋(中部、下部
- < 設定回数 >
- 10~12回 × 3セット
- < ポイント >
- ベンチに手と膝を乗せ、上体を水平に近くまで倒す
- 背骨は真っすぐに固定、骨盤が地面と平行になるように
- 肘を腰に向かって孤を描くように引く
- 動作中は肩がすくまないように注意
まずは姿勢をしっかりと固定することが重要です。
カラダをひねりすぎたり、肩がすくむと負荷がぬけてしまうので注意しましょう。
自重トレーニング
< インバーテッドロウ >
- < ターゲット >
- 広背筋、僧帽筋
- < 設定回数 >
- 12〜15回 × 3セット
- < ポイント >
- カラダが一直線になるように足を延ばす
- 上げるときは肩甲骨をしっかり寄せる
- 胸を机に当てにいくようにおこなう
- 下ろすときはゆっくりと
腕で持ち上げるのではなく、肩甲骨をしっかり寄せながら背中の筋肉を収縮させましょう。
ひじを下に引くようなイメージでおこなうと、肩甲骨をうまく寄せ胸をはることができます。
オススメ器具② チューブ
マシンやダンベルの代わりにチューブを負荷として利用することで、さまざまなトレーニングを代用することができます。
無理な負荷がかかることがなく、女性にもおすすめです!
< チューブラットプルダウン >
< チューブベントオーバーロウ >
< チューブシーテッドロウイング >
高重量を扱える種目から
背中のトレーニングではトップサイドデッドリフトやベントオーバーロウ、チンニングなど高重量扱える種目をはじめに持ってくるのが理想的。
理由としてはこれらのトレーニングではたくさんの筋肉が動員されるため、筋肉に大きな刺激を与えることができるのです。
- < 参考メニュー例 >
- トップサイドデッドリフト→ラットプルダウン→シーテッドロウ→ワンハンドダンベルロウ
- ベントオーバーロウ→チンニング→ラットプルダウン→ワンハンドダンベルロウ
4~5種目を目安に、先に高重量でまんべんなく刺激を入れてから徐々に細かく鍛え分けていくようなイメージで進めていきましょう。
トレーニングの頻度
ジムなどに通ってバーベルやマシンでしっかりトレーニングができるという場合には週に1~2回程度が理想的です。
元気がなくなった筋肉は48時間から72時間で元気を取り戻していきますが、背中のトレーニングでは関節への負担も大きくなるのであまり高頻度でおこなうのはオススメしません。
自宅でのトレーニングをおこなう場合にはそこまでカラダに負荷がかかるわけではないので、2、3日に1回のペースで進めていくと効率よく筋肉を鍛えていくことができます。
徐々に負荷を上げていこう
筋肉を大きくするための要素として、段階的に少しずつ「負荷」を上げていくということが重要です。
いつまでも同じ重さでトレーニングをするのは、筋肉にとっては十分な刺激にはならずただの「運動」や「ストレッチ」のようなものです。
これでは筋肉の成長は見込めないので、設定した回数がこなせるようになったら+2.5kg、5kgと徐々に重さを上げていきましょう。
これを繰り返していくことで、筋肉はより肥大していきます。
フォームがつかめないときは動画で確認
背中のトレーニングはとにかくフォームを覚えることが肝心です。
もしなかなかうまく効かせられない、できているか分からないという場合にはスマホで自分のトレーニング姿を動画で撮影してみましょう。
参考動画と見比べてみると改善点も簡単に見つけることができるので、うまくいかないという人は試してみてください!
女性は高回数から始めよう
女性の場合でもトレーニングの方法や考え方は基本的に同じです。
ただし、男性に比べて筋力が弱く扱う重量には限度があるので、初めのうちは低重量で高回数(15~20回)を目安に。
徐々にフォームが固まってきたら、少しずつ重量を上げたり回数を増やしていきましょう。
今回は背中の筋トレの方法について紹介しました。
背中のトレーニングが苦手という人や、ついつい手薄になりがちという人も多いはず。
トレーニングはスポーツと同じで、最初は難しくても動作を繰り返すうちにだんだんとうまく効かせられるようになってきます。
まずはしっかり意識しながらとにかく繰り返しやってみることが重要です。
今回紹介したトレーニングを参考に理想のカラダを手に入れましょう!!
日本初のIFBB PROフィジーク選手。「見た目が変わる、筋肉痛が来る」等の身体の変化を大事に、お客様をしっかりとサポートしてくれるトレーナーとして人気。コンテスト出場に向けてのボディメイクアドバイスや食事指導等まで可能。
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